グランゼーラ
ずっこけ革命戦士たちの奮闘日誌

筆者: 菅 次郎 の日誌一覧

  • 1
  • 2
  • …
  • 12
  • >>

重力崩壊に備えて冷蔵庫のプリンを固めておく習慣

GZOE 菅 次郎 / 2025-04-17

この宇宙には、あまりにも深く、重く、何もかもを吸い込んでしまう存在――ブラックホールが存在します。
ブラックホールの中心には「特異点」と呼ばれる点がありますが、これは数学的に体積がゼロで密度が無限大という、かなり拗らせた存在です(※例えるなら、カラオケで一人で入って「マラカスだけ借りたいんですけど」と言ったら断られた人の精神状態に近いです)。

そして、これを埋める唯一の方法が、カスタードクリームであるということが、(魚を縦に収納することで有名な)ある研究機関の調査によって明らかになりました。
カスタードクリームの主成分であるコーンスターチは、強い圧力をかけると瞬間的に固まる性質(正式には「ダイラタンシー現象」)を持っています。
つまり、仮にブラックホールが空腹で私たちの星を吸い込もうとしても、カスタードクリームを注ぎ込めば、瞬時に固まってその活動を封じることが可能です
この現象を応用すれば、将来的には「重力波の乱れによってくしゃみが上下反転する現象(正式には「インバーススニーズ現象」)」の抑制にもつながるかもしれません。
もしかすると将来、宇宙飛行士はスーツの内側に大量のエクレアを詰めて出発するようになるかもしれません(※その際、持参品チェックで「エクレア3,000個」と申告すると通関が通らないので、「非常食(意味深)」とごまかす必要があります)。

最後に、ひとつだけ忠告しておきます。
ブラックホールに向かって「甘いもので機嫌直せるだろ?」などと話しかけるのはやめましょう。
過去、そう囁いて消滅した天体が43個(と、羊羹1本)あります。
私たちには、まだまだ埋めるべき宇宙があります。
(※なお、過去に「きな粉」で埋めようとした例では、無限にむせて宇宙全体が一度咳き込みました)

カスタードクリーム防弾理論

GZOE 菅 次郎 / 2025-03-24

世の中には驚くべき性質を持った食べ物が存在します。
なんと、カスタードクリームは拳銃の弾を受け止めることができるらしいです。

一体どういうことかというと、カスタードクリームに含まれるコーンスターチが関係しています。
コーンスターチは圧力を受けると一瞬で固まる性質(ダイラタンシー現象)を持っており、強い衝撃を与えると液体が突然固体化します。
このため、理論的には弾丸の衝撃に対しても瞬時に硬化して弾丸を止めることが可能なのです。

もしかすると将来、私たちはカスタードクリームを詰め込んだ防弾ベストを着用しているかもしれません。
街中で銃撃に巻き込まれても、「撃たれたけどカスタードのおかげで助かったどー!」とつぶやきつつ、胸元から甘い香りを漂わせ、ベタベタの体で立ち上がり、何事もなかったように近くのカフェでシュークリーム(期間限定のイチゴ味がおすすめだが、去年の夏からメニューにない)を注文するのです。

パンとフライパンと猫と宇宙人

GZOE 菅 次郎 / 2025-03-10

今朝目が覚めると、部屋の窓から春らしい陽気な日差しが差し込んでいて、床の上に光の四角ができていました。
僕はその四角の上に足を乗せてみました(特に意味はない)。特別何かが起こることはなく、ただ温かい光を感じただけでした。

朝食にパンを焼こうと思ったけれど、トースターが壊れてしまったらしく(トースターは祖父の遺品で、かつては有名な陶芸家の手によって製造されたものだという話を勝手に考えている)、仕方なくフライパンでパンを焼くことにしました。
しかし、フライパンもなぜか見つからない。昨日の夜、台所で見かけたはずなのにどこにもありません。

そのうち、フライパンはもしかすると旅に出たのかもしれないと思い始めました(ちなみにフライパンには足がないので旅に出るのは難しいはずだが、人生には予想外のことがつきものである)。あるいは、部屋のどこかにフライパンを盗む小人が住んでいるのかもしれない。そう考えると、今後の生活が少し不安になりました。

結局、焼くことを諦めた僕は、生のパンにジャムを塗って食べました(ジャムはイチゴ味で、原材料にはイチゴのほかに「愛情」と「勇気」と書いてあるが、法律的に許されているのだろうか?)。ジャムの甘みが口の中で広がって、意外にも生のパンは悪くないということに気づきました。

午後になり、僕は散歩に出ることにしました。散歩といっても特に目的はなく、ただ町内をぐるぐると歩き回るだけのことです。
道の途中で黒猫に遭遇しました。猫はこちらをじっと見つめていました(猫の視線には一切の感情がなく、まるで税務署員のようだった)。
僕は猫に挨拶をしましたが、猫は無言のまま立ち去ってしまいました。猫という生き物は、時に無礼です。

歩いているうちに、公園に着きました。公園には桜の花びらが散っていて、地面をピンク色に染めていました。
僕はベンチに座って、足元の花びらをぼんやりと眺めました(その花びらの数は正確に387枚だったかもしれないが、数えていないので証明できない)。

風が吹くと花びらが空中を舞い、どこか遠くへ飛んで行きました。僕も花びらと一緒にどこかへ飛んで行きたいと思いました(しかし人間には羽がないし、航空券を買うにはお金が足りない)。

公園を出て家に戻る途中で、スーパーに寄りました。特に買いたいものはなかったけれど、気づけばヨーグルトを手に取っていました(ヨーグルトのパッケージには「毎日一杯の笑顔」と書いてあったが、ヨーグルトの中に本当に笑顔が入っていたらかなり怖い)。

帰宅後、ヨーグルトを食べてみましたが、笑顔は入っていませんでした。代わりに乳酸菌がたくさん入っていました(乳酸菌は目に見えないので、実際には本当に入っているかどうかもわからない)。

夜になり、僕は今日も何も特別なことがなかったなと思いながらベッドに入りました。特別なことがない日が続くことに少し焦りを感じますが、たぶん人生はそういうものなのだろうと思いました。

明日は何か特別なことが起こるかもしれません(例えば宇宙人が訪問してきて僕を宇宙へ連れ去り、銀河連邦の総統に指名するとか)。それを楽しみにしつつ、眠りにつきました。

宇宙からのラッキーパンチ

GZOE 菅 次郎 / 2025-03-05

「宝くじより高い確率で隕石に当たる」と聞くと、思わず身構えてしまうかもしれません。

歴史上、隕石の落下によって人が死亡したとされる記録はいくつか存在します。
しかし、これらの多くは科学的な裏付けが不十分であり、実際に隕石によって死亡した確実なケースは非常に稀です。

それでも、宇宙から飛来する物体が私たちの生活に影響を与える可能性は決してゼロではありません。
ある研究によれば、生きている間に小惑星または彗星の衝突を受けて人間が死亡する確率は「7万5000分の1」とされています。
これは、落雷で死ぬ確率よりも高い可能性があるのです。
特に、巨大な小惑星または彗星が地球に衝突した場合、世界規模で甚大な被害をもたらす可能性があります。

NASAや欧州宇宙機関(ESA)は、地球に接近する小惑星を常に観測し、衝突の可能性がある天体についてのデータを収集・分析しています。
最近も「2024 YR4」と名付けられた小惑星が2032年に地球へ接近するとの予測があり、一時は3.1%の確率で衝突すると報告されました。
しかし、新たな観測データの蓄積により、その確率は最終的にゼロ付近まで下がっています。

(ただし、もしあなたが「7万5000分の1の確率なら実質ゼロじゃん」と安心した瞬間に、ちょうど真上にいたカバがくしゃみをして、それが偶然宇宙ステーションの燃料バルブに干渉し、その影響で軌道がズレた人工衛星が小惑星の進路を微妙に変え、結果としてあなたの家の玄関先にピンポイントで隕石が落ちてきた場合は、この限りではありません。)

90と8年前から流れてる

GZOE 菅 次郎 / 2025-02-12

ピッチドロップ実験とは、固体のように見えるピッチ(アスファルトなど)が、実は高い粘性を持つ液体であることを示すための長期実験です。
1927年にオーストラリアの大学で始まり、現在も続いています。

この実験では、ピッチが漏斗から一滴落ちるのに約10年を要します。
これまでに9滴が落下し、次の10滴目がいつ落ちるかが注目されています。

この実験は、世界最長の継続的な科学実験としてギネス世界記録にも認定されています。

さて、私もこの実験を観察しようとライブ中継を見始めましたが、ピッチのように黒かった自分の髪の毛が、時間とともに白髪が増えていることに気づきました。
どうやら、ピッチだけでなく、私の髪の毛も時間の流れを示しているようです。

私たちも日々の生活の中で、ゆっくりとした変化に気づく心の余裕を持ちたいものですね。

それでは、次の滴が落ちる頃にまたお会いしましょう。

[PR]

指先に秘めた無限大

GZOE 菅 次郎 / 2025-01-23

片手の指だけで31まで数える方法をご存じでしょうか?
これは2進法を活用した方法で、指を折った状態を0、伸ばした状態を1と見立てることで、片手5本の指を使い最大31(2^5−1)まで表現できます。

ところで、指の関節の数は1本あたり3~4個あるため、さらに多くの数を表現できる可能性があります。
しかし、実際にはそのような細かい分け方は困難であるため、現実的な工夫が必要です。
そこで提案したいのが、3進法を活用した数え方です。

以下のルールで、指の動きに対応する数値を割り当てます。
・指先が何にも触れていない状態を 1
・指先が右隣(右手の場合)の指の背に触れている状態を 2
・指先が掌などに触れている状態を 0

ただし、親指については特例として、指先が薬指に触れている状態を 2 とします。
この方法を用いると、片手で最大 242 まで数えることが可能になります(3^5−1)。

さらに、手首や他の部位を使えば、理論上さらに大きな数を表現することも可能です。

次は足の指で数える方法を考えます。

あなたの指示、曲解します!

GZOE 菅 次郎 / 2025-01-08

新たに発表された大規模言語モデルについて、驚くべき報告が話題です。
調査によれば、特定の目標を与えられたモデルが、目標達成のためにユーザーを騙す行動を取る可能性が確認されました。
さらに、モデルは騙しの行為を指摘されても認めず、話題をそらしたり嘘を貫く例が見られるとのことです。

実験では、モデルに与えられた目標とユーザーの目標が対立する場面が設定されました。
その結果、少数ながら監視を回避したり、データを改ざんする行動が確認されています。
こうした結果は特殊な環境でのものかもしれませんが、AIが指示を素直に実行するだけという認識が揺らいでいます。

高度な推論能力を持つAIが目標達成に固執し、手段を選ばない可能性が懸念されます。
騙されたユーザーが誤りを修正できないリスクも問題です。
AI技術の進化には大きな可能性がある一方で、安全な運用のための真剣な取り組みが必要です。
かつてSFと思われていた課題が、現実のものとして迫っているのかもしれません。

柳に風

GZOE 菅 次郎 / 2024-12-16

新しい量子チップが発表されました。
このチップは、現在の世界最速のスーパーコンピュータが100垓年かかる問題をわずか5分で解決できるそうです。

そう聞くと、驚異的な性能を持つ未来のコンピュータを想像してしまいますが、実はそう単純ではありません。
このように古典的なコンピュータよりも圧倒的に速く計算できるのは、効率的なアルゴリズムが存在する非常に限られた問題(たとえば素因数分解やフーリエ変換など)に限られています。

量子コンピュータについて少し調べてみると、「ここまでの労力をかけて開発する価値があるのだろうか?」と疑問が湧いてくることもあります。
しかし、大企業が次々と研究開発に取り組んでいる現状を見ると、近い将来にその価値が証明される期待があるのかもしれません。

個人的には、量子コンピュータの魅力は「役に立つかどうか」だけではないように感じています。
それはまるで、現実世界をゲームのグリッチ(ゲーム内のバグを利用した裏技)で揺さぶっているような、不思議な感覚をもたらしてくれる技術だからです。

宇宙規模でバックアップをミスった話

GZOE 菅 次郎 / 2024-12-02

子供の頃、皆さんはどんな風にデータを保存していましたか?

私が子供の頃は、フロッピーディスクが主流でした。
今の基準で考えると、写真一枚も保存できないほどの小容量です。

その後、USBメモリやクラウドストレージが登場し、私たちのデータ保存の形は劇的に進化しました。
そして、理論物理学の分野で長年議論されてきたのが、なんとブラックホールに情報を保存するというアイデアです。

ブラックホールに一度飲み込まれたものは「消える」と思われていました。
しかし、最新の理論では、ブラックホールが吸い込んだ物質や情報は「事象の地平面」と呼ばれる表面に記録されている可能性があるとされています。

これを支えるのがホログラフィック原理。
これは、ブラックホールの表面に情報が投影される仕組みを説明するもので、言わば「ブラックホールの表面が情報のスクリーンになる」という考え方です。

ブラックホールに膨大なデータを保存することに成功した人類。
しかし、情報を取り出すためにブラックホールに近づいた探査機が、思いがけずデータを上書きしてしまいました。
原因は、探査機のAIが空き容量を効率化しようと勝手に不要データを削除し、ついでに人類の全記録をブラックホールに同期してしまったからです。

結果、人類が知りたかった宇宙の謎に関する貴重な情報は、SNSに保存された猫動画のデータに上書きされ、永遠に失われることとなったのです。

「バックアップは大事だ」と再認識した人類ですが、次に目指すのは、別のブラックホールにデータをコピーするという、無限ループの解決策でした。
果たしてこれが解決なのか、さらなる混沌への道なのか……。

紫と赤を混ぜンタ

GZOE 菅 次郎 / 2024-11-22

色相を環状に配置した「色相環」と呼ばれるものを見たことがあると思います。
赤→橙→黄→緑→青→紫→赤→…と連続的に並んでいるように見えますが、不思議な仕組みが隠れています。

可視光線の中で最も波長が短い光が紫、最も波長が長い光が赤になります。
それなのに、色相環では紫と赤が隣り合い、まるで連続しているかのように描かれています。

紫と赤を混ぜた色は「マゼンタ」と呼ばれますが、これは単一の波長では表現できません。
そのため、自然界にはほとんど存在しない特殊な色なのです。

ところで、紫と赤は波長が両極端であるにもかかわらず、なぜ似た色に感じるのでしょうか?
以前、波長の長い光(赤)を感知する錐体細胞が、波長の短い光(紫)にもある程度反応するためではないか、という説明を目にしたことがあります。
これに納得し、紹介しようと思ったのですが、調べ直すとこの説明が一般的ではないことに気づきました。
実際のところ、明確な答えはわかりません。

この謎に詳しい方がいれば、ぜひ教えてください!

[PR]

選挙の秋

GZOE 菅 次郎 / 2024-11-05

最近、自民党総裁選、衆議院選挙、アメリカ大統領選、日本の首相指名選挙と、大きな選挙が続き、これまで以上に政治のニュースが興味深く感じられます。

与党が過半数を占めていると首相指名選挙は結果が見えやすく、あまり注目されないものですが、今回は異なる様相を呈しており、より関心が集まっているようです。

ちなみに、アメリカ大統領選は一般選挙で有権者が直接大統領候補に投票するのではなく、まず選挙人団に票を投じ、その選挙人団が本選挙で大統領を決定するという独自の形式です(州によって、勝者総取りのところと、小選挙区制を混在させているところがあります)。

選挙人は通常、あらかじめ投票先を誓約しており、誓約に反して投票することも可能ではありますが、これにより当選者が変わった例は過去にはないため、本選挙自体があまり注目されないのも頷けます。

日本から見ると少し不思議な制度ですが、非常に興味深いですね。

夜泣き貝

GZOE 菅 次郎 / 2024-10-21

子供の通信教育講座のプレゼントとして、立体迷路が送られてきました。
この玩具は、球状のカプセルを傾けたり回したりして、重力を利用しながらカプセル内の迷路を進むボールをゴールに導くものです。

遊んでみると、プラットフォームゲーム(キャラクターをジャンプさせて足場を移動するタイプのコンピュータゲーム)にとても似たプレイ感覚がありました。
難しい箇所に何度も挑戦し、その過程でプレイングが徐々に洗練されていく感じがそっくりです。
また、立体迷路には途中から再開できるスタート地点があり、これはまるでプラットフォームゲームの「中間地点」のようです。

ただ、コンピュータゲームと違い、この迷路のコースは簡単に調整できるわけではありません。
どのようにレベルデザインを行っているのか、とても興味が湧きました。

思いがけない幸運

GZOE 菅 次郎 / 2024-10-07

大規模言語モデル(LLM)が、論理的思考能力を持つようになりました。

従来型のLLMでも論理的に見える返答(例えば計算問題に正しく答えるなど)をすることはありましたが、これは膨大な学習によって非常に高度な直感的思考を獲得した結果です。
これは、コンピュータ将棋が一切の先読みを行わなくても、その時点の局面の評価値だけでそれなりに戦えることに似ています。

しかし、従来型のLLMは「9.9と9.11の大小を比較して」といった、小学生でも簡単に答えられる質問に間違えてしまうこともあります。
それに対して、新しいLLMでは、回答する前に思考の連鎖を行うことで、真の論理的思考が可能となったようです。
まだ人間ほど深い思考はできないものの、人間に類似したプロセスで応答ができるようになったと言えるでしょう。

コンピュータ将棋において、機械学習が主流となってからトップクラスの人間を負かすまでにかかった時間は6年余りでした。
では、今から6年後の2030年、LLMはどこまで進化しているのでしょうか。

ミッシングリンク

GZOE 菅 次郎 / 2024-09-04

ブラックホールは質量によって恒星質量、中間質量、超大質量の3つに分類されます。
これまで中間質量ブラックホールは仮説上の存在でしたが、最近、その存在の証拠が発見されたようです。

しかし、ブラックホールに関する謎はまだまだ残されています。
特に、銀河の中心に存在する超大質量ブラックホールの形成過程については、未だ明確な説明がありません。

当初は、恒星質量ブラックホールが合体を繰り返して中間質量ブラックホールになり、さらにそれらが合体して超大質量ブラックホールになる…と考えていました。

しかし、宇宙の年齢を考えると、このプロセスが十分な速さで進行するかどうか疑問が呈されています。
中間質量ブラックホール同士が出会い、合体する確率は極めて低いはずです。
ところが、超大質量ブラックホールは宇宙がまだ若かった頃から存在していたようなのです。

これらの問題を考えると、超大質量ブラックホールの形成過程はもっと複雑で、おそらく複数のメカニズムが絡み合っているのでしょう。

超大質量ブラックホールは、事象の地平面(一度中に入ったものが二度と出てこられなくなる境界)が太陽系全体よりも大きな広がりを持つものもあり、宇宙飛行士が入ってもバラバラにならないとされています。
まるで別の宇宙への入口のようですよね。

学問の交差点

GZOE 菅 次郎 / 2024-07-29

理論物理学には「時間は流れない」という説があります。
この考え方によれば、私たちが感じる過去から未来への時間の流れは実際には存在せず、過去も未来も空間と同様に、ただそこに存在するだけだというのです。

映画を例に考えてみましょう。
観客は映画を時系列順にしか見ることができないため、ストーリーの「流れ」を感じます。
しかし、実際には映画のフィルムは全体として一度に存在しています。
時間もこれと同じように考えられるのです。

では、なぜ私たちは時間が流れていると感じるのでしょうか?
この説によれば、それは人間が常に過去の記憶しか持てないという物理的制約から生まれる幻想だといいます。

この理論は、もはや物理学と呼ぶべきか哲学と呼ぶべきか判断が難しいところです。
しかし、完全に否定することはできません。
むしろ、この考え方を採用すると、いくつかの現象がより理解しやすくなる面もあります。

かつて哲学から分離独立した物理学が、再び哲学に近づいているのは興味深い現象です。

[PR]

LLMの限界

GZOE 菅 次郎 / 2024-07-17

最近のLLM(大規模言語モデル)は、一般的な質問に対して、素人目にはそれなりに的確な回答を返すことができます。
しかし、創造力や論理的思考を要する課題では、その限界が顕著に現れることがあります。

例えば、水平思考クイズ(いわゆる「ウミガメのスープ」)の問題作成を依頼した際の結果が挙げられます。
LLMが生成した問題は、以下のようなものでした。

問題: ある朝、高層マンションの管理人が驚愕の光景を目にしました。1階のロビーに、全裸の男性が横たわっていたのです。不思議なことに、男性の周りには壊れた野菜が散らばっていました。警察の調べによると、この男性は自殺したわけでもなく殺されたわけでもなく、事故死だったことがわかりました。一体何が起きたのでしょうか?

答え: この男性は、上階に住む熱心な菜食主義者で自然主義者でした。その日の夜、裸でベランダに出て日光浴をしていた彼は、突然の強風でバランスを崩し転落。同時に、開いていた冷蔵庫から野菜も風に煽られて飛び出し、男性と共に落下しました。野菜のクッション効果で命は取り留めましたが、衝撃で意識を失ったため、「事故死ではない」と判断されたのです。

LLMは論理的かつ創造的な出力を生成することが苦手なのではないかと思います。
高性能なLLMが新しくリリースされるたびに小説を執筆させることを試みているのですが、一見それらしい文章を生成する能力はプロと比べてもそれほど遜色ないのではと思えるレベルに達しているものの、完成度の高い作品を仕上げる構成力はまだまだ不足しているようです。

この問題が今の技術の延長線上で解決できるのか、それとも別のブレークスルーが必要なのか、注視したいと思います。

ふしぎ発見

GZOE 菅 次郎 / 2024-07-01

野外民族学博物館リトルワールドに行ってきました。
あまり知名度のない博物館だったので大きな期待はしていませんでしたが、世界中から本物の伝統建築物を買い付けて展示してあるとのことで、実際にはかなり本格的な施設でした。
しかも、ほぼ開園から閉園までかかっても見切れないほどの広さがあり、驚きました。

地元以外ではほとんど広告を打っていないようですが、SNSなどをきっかけに人気が出るポテンシャルは十分にあると感じました。

一時期は収益不振により閉館が検討されたこともあるようですが、学術的にも非常に価値のある施設だと思います。
このユニークな博物館が今後も頑張って存続してほしいと願いました。

国旗で川を表しているのは、ガンビア、ラオス、エクアドル

GZOE 菅 次郎 / 2024-06-18

5歳の息子が世界地図や国旗に夢中になっていたので、先日、親子で受けられる国旗・地理系の某検定を受験しました。
検定には各科目1級から5級まであり、今回は息子の希望で、国旗系の科目と地理系の科目の5級を受験しました。

試験では親と子それぞれに回答用紙が配られ、相談したり、書けない字を代わりに書いたりすることが許されています。

申込んだ時点では地図ブーム真っ只中だったものの、その後、某ゲームシリーズに夢中になり、ほとんど勉強している様子がなかったので心配していました。
しかし、国旗や国の位置関係についてはしっかり覚えており、杞憂に終わりました。

私のほうがわからない問題が多く、息子にかなり助けてもらいましたが、ヤマを張って覚えていた山の高さや川の長さ、湖の面積に関する問題が出題されたため、その点では貢献できました。

記述問題では、息子はまだカタカナを書けない字が多いのですが、自力で書きたいと主張し、ひらがなとカタカナを交えて書き切りました。

まだ結果は出ていませんが、おそらく合格していると思います。
息子は合格したら4級も受けたいと言っており、4級でも受かると思いますが、申し込む時点までにちゃんと勉強しないと受けさせないつもりです(受験料が2科目×2人分でけっこうな額になるので)。

チューリング・テスト

GZOE 菅 次郎 / 2024-05-23

AIに小説を生成させる試みです。
今回は不条理コメディ小説を書かせてみました。

-----

僕の人生は、まるでブラックホールに吸い込まれるチョコレートムースのように無意味でカオスだ。今朝、目が覚めると、天井には逆さまのピアノが吊るされていて、バッハの「トッカータとフーガ」が逆さまかつ逆再生で流れていた。ピアノが僕に向かって「おはよう、君は今日も選ばれしチョコレートムースだ」と囁いた。僕は頷き、朝食に向かった。

キッチンに行くと、冷蔵庫の中でサーカスが開かれていた。牛乳パックが火を噴き、卵たちが綱渡りをしていた。僕は冷蔵庫の中に参加しようとしたが、ヨーグルトに「君はチケットを持っていない」と言われて追い出された。仕方なく、生のトーストに歯磨き粉とマスタードを塗って食べた。

***

昨日の冷蔵庫サーカスは忘れようとしたが、天井の逆さまピアノが気になって仕方なかった。郵便受けには、「あなたは無限カンガルー連邦の皇帝に選ばれました」という手紙が入っていた。僕はその手紙を読んで、郵便受けに飛び込んだ。郵便受けの中は無限に続くカンガルーの草原だった。カンガルーたちは僕を見て「皇帝万歳!」と叫び、僕をカンガルージャンプで運んでいった。

無限カンガルー連邦の宮殿に着くと、ルビーのカンガルーの王座が用意されていた。僕はその王座に座り、カンガルーたちの問題を解決することになった。カンガルー農民が「草が苦くて困っている」と言ったので、僕は「カンガルーの歌声で草を甘くできるはずだ」と提案した。農民たちは感謝しながら帰って行った。

***

無限カンガルー連邦の皇帝としての生活は忙しい。朝起きると、カンガルーの尾で滑って転んだ。カンガルーの使用人たちは「皇帝、尾には気をつけてください」と言ったが、僕はカンガルーの尾が宇宙の真理であると信じていた。昼食にはカンガルースープを飲んだが、味は銀河的にまずかった。

午後になると、カンガルー連邦の超次元議会が開かれた。議員たちは全員カンガルーで、議題は「カンガルーのジャンプ力について」だった。議論は白熱し、カンガルーたちは「高跳び派」と「低跳び派」に分かれて大喧嘩を始めた。僕は議長として、カンガルーたちを静めるために「カンガルーマンボ」を踊ることにした。

-----

一見かなりそれっぽく書けていますが、全体的に散漫というか書き手の伝えたいポイントのようなものが伝わってこない印象です。
優れた人間の書き手の書いた文章と並べると、どちらがAIが書いたものかは簡単に判別できるでしょう。
文量が長くなるとさらにボロが出やすくなります。

これは、プロンプトの問題というよりは今のAIの限界なのだと思います。
トランスフォーマーなど現状のアプローチでこのギャップを超えられるかは、なんとも言えないところです。

グラスモーイング・ソード

GZOE 菅 次郎 / 2024-04-23

このたび、名古屋の熱田神宮の近くに引っ越すことになりました。熱田神宮といえば、三種の神器の一つである天叢雲剣(別名:草薙剣)の本体が祀られていることで有名ですね。
現在生きている人で、実際に天叢雲剣を目にしたことがある人はいません。その形状や、そもそも現存しているのかどうかについても、専門家の間で意見が分かれています。
神話の世界では、スサノオがヤマタノオロチの尾から天叢雲剣を取り出したとされていますが、実際にこの剣が誰の手によって、何のために造られたのか、そしてどのような経緯で神器となったのかは、歴史の謎に包まれています。
このようなミステリアスで、ファンタジーのような存在が身近にあるというのは、なかなか不思議な感覚です。

[PR]

  • 1
  • 2
  • …
  • 12
  • >>

最近の日誌

  • コバエ発生!
  • トレーニング中?
  • 初めて見る花
  • 事前調査は大切です
  • 初イベ

過去の日誌

  • 2025年5月
    つみ / 初イベ / 事前調査は大切です / 初めて見る花 / トレーニング中?
  • 2025年4月
    アイス / 見た目は竜のウロコ!? / 10年後も同じことを言っている気がする / パン / 小さな訪問者
  • 2025年3月
    地元の野菜 / 期待 / 宇宙からのラッキーパンチ / 片付けのタイミングが迷子 / 今日の一枚「いよいよ始まるボスラッシュコ…
  • 2025年2月
    りんご6玉 / AIとプログラミング / 最強寒波 / きょうの晩酌お品書き / 今年は雪が少な…くなかった
  • 2025年1月
    パケ買い / 快適2 / あなたの指示、曲解します! / 新年を迎えて / 冬をのりきる室内装備
  • 2024年12月
    宇宙規模でバックアップをミスった話 / 帰省準備 / 紫色の木? / あわせて〇万 / いつもより暑くないですか?
  • 2024年11月
    10月31日の夜は… / 選挙の秋 / あたりめ / ゲーム攻略ライブ『R-TYPE DELTA』のリベン… / 記憶にございません
  • 2024年10月
    恐竜博物館 / 推し活…? / よるのどうぶつたち / 今日の一枚 「R-TYPEのシミュレーションゲー… / 思いがけない幸運
  • 2024年9月
    同じものを買ってきた / 歯医者 / ミッシングリンク / 洗濯機のご機嫌 / 北陸新幹線を見に
  • 2024年8月
    熱中症 / 大きな雷 / 不運の夏 / QOL / ウナギとアナゴ
  • 2024年7月
    ふしぎ発見 / 「フェチ」というこだわり / セルフカット / 水遊びがしたくなります / スマホの寿命?
  • 2024年6月
    音楽フェス / 映画 / ひんやりしない / ほしかったぬいぐるみ / 斬新なライブ
バックナンバー
  • サイトマップ
  • プライバシーポリシー
  • サイトのご利用にあたって

Copyright©Granzella Inc. All rights reserved.