思いがけない幸運
大規模言語モデル(LLM)が、論理的思考能力を持つようになりました。
従来型のLLMでも論理的に見える返答(例えば計算問題に正しく答えるなど)をすることはありましたが、これは膨大な学習によって非常に高度な直感的思考を獲得した結果です。
これは、コンピュータ将棋が一切の先読みを行わなくても、その時点の局面の評価値だけでそれなりに戦えることに似ています。
しかし、従来型のLLMは「9.9と9.11の大小を比較して」といった、小学生でも簡単に答えられる質問に間違えてしまうこともあります。
それに対して、新しいLLMでは、回答する前に思考の連鎖を行うことで、真の論理的思考が可能となったようです。
まだ人間ほど深い思考はできないものの、人間に類似したプロセスで応答ができるようになったと言えるでしょう。
コンピュータ将棋において、機械学習が主流となってからトップクラスの人間を負かすまでにかかった時間は6年余りでした。
では、今から6年後の2030年、LLMはどこまで進化しているのでしょうか。