この宇宙には、あまりにも深く、重く、何もかもを吸い込んでしまう存在――ブラックホールが存在します。
ブラックホールの中心には「特異点」と呼ばれる点がありますが、これは数学的に体積がゼロで密度が無限大という、かなり拗らせた存在です(※例えるなら、カラオケで一人で入って「マラカスだけ借りたいんですけど」と言ったら断られた人の精神状態に近いです)。
そして、これを埋める唯一の方法が、カスタードクリームであるということが、(魚を縦に収納することで有名な)ある研究機関の調査によって明らかになりました。
カスタードクリームの主成分であるコーンスターチは、強い圧力をかけると瞬間的に固まる性質(正式には「ダイラタンシー現象」)を持っています。
つまり、仮にブラックホールが空腹で私たちの星を吸い込もうとしても、カスタードクリームを注ぎ込めば、瞬時に固まってその活動を封じることが可能です
この現象を応用すれば、将来的には「重力波の乱れによってくしゃみが上下反転する現象(正式には「インバーススニーズ現象」)」の抑制にもつながるかもしれません。
もしかすると将来、宇宙飛行士はスーツの内側に大量のエクレアを詰めて出発するようになるかもしれません(※その際、持参品チェックで「エクレア3,000個」と申告すると通関が通らないので、「非常食(意味深)」とごまかす必要があります)。
最後に、ひとつだけ忠告しておきます。
ブラックホールに向かって「甘いもので機嫌直せるだろ?」などと話しかけるのはやめましょう。
過去、そう囁いて消滅した天体が43個(と、羊羹1本)あります。
私たちには、まだまだ埋めるべき宇宙があります。
(※なお、過去に「きな粉」で埋めようとした例では、無限にむせて宇宙全体が一度咳き込みました)