決戦!キャッスル之関
あれは私の人生最大の危機の1つでした。
小学生の頃に、地元に来た力士さん達との交流会がありました。
その中のプログラムに力士さんと相撲を取るというものがあり、事前に各クラスで体格の良い男子5人が選抜されました。
もちろん、クラスで一番大きい私も選ばれました。(不本意ながら)
当日、体育館に集められた私たちは、まず彼らの普段の稽古を見せてもらいました。
するとベテランの力士が、大柄な若い力士を思いきり、頭から体操マットにビターン!
と投げつけました。
痛そうな若い力士さん、その光景を前にしてすっかり委縮した私ですが、直後に司会の先生が、「じゃあそろそろ皆もお相撲さんと勝負しよっか!」ととんでもないことを言い出しました。
私達は1組なので、一番最初です。
震える足で体操マットに立つ私、戦いが始まってすぐ、味方と思っていた他の4人は一番大きい私の後ろに隠れてしまいました。
子供ながら死を覚悟して投げ飛ばされる時を待ちましたが、力士さんは私を優しく持ち上げ、土俵外にゆっくりと出しただけでした。
あれから10数年、私はいまだにリベンジに燃えています。