0.30秒という表示を見たとき、一瞬、1秒の半分のような気がしてしまう
ヤード・ポンド法における長さの単位の関係は、1マイル=8ハロン=1,760ヤード=5,280フィート=63,360インチとなっています。
われわれ日本人は、なんでわざわざこんなに複雑な単位を使っているのかと思いがちですが、よく考えると時間の単位も結構なものです。なにしろ、1年=12か月≒52週≒365日≒8,760時間=525,600分=31,536,000秒です。
このうち「年」は公転周期、「日」は自転周期という自然な時間に基づいていますが、「週」「時」「分」「秒」は人工的なものです。「月」は太陰暦で月の満ち欠けの周期を暦に使っていた名残ですが、現在の太陽暦では大きくずれるのであまり関係ありません。
なので、これらの単位は、メートル法のように十進数の単位に置き換えても良いわけです。
人類の歴史上、一度だけ時間の単位に十進法が公式に採用されたのがフランス革命のときです。
「週」が廃止され、1か月=3旬=30日=300時間=30,000分=3,000,000秒とされました。
しかし、市民に不評だったらしく、半年くらいで元の単位系に戻りました。
過去のしがらみにとらわれず合理化したくなる気持ちはわかりますが、なかなか難しいですね。
理想の単位系を構築するのは、SFやファンタジーの設定を考えるときにとどめておいたほうがよさそうです。