しまった!ガラにもなくステーキセットを頼んでしまった!どうしよう、ファミレスとはいえ、僕のような若い、みすぼらしい男が250gステーキなどを食べているのを見たら、「あいつイキがってるんじゃないか」と思われるんじゃなかろうか。失敗したなあ。店に入ったときは、ランチの唐揚げチャーハン・ドリンクバー付きを頼もうと思っていたのに!…仕方ない、こうなったら「姿はみすぼらしいが育ちのよい若き青年実業家」になりきるしかない………しまった!クーポン券を使うためにこの店に来たんだった!育ちのよい若き青年実業家ってクーポン使うかな… という話ではありません
「あえて手間のかかることをする」というのがあると思います。
たとえば、
・マニュアルトランスミッションの車に乗る
・アマチュア無線で会話する
・フィルムカメラで写真を撮る
・自分でパンを焼く
・カンバスに油絵を描く
・手紙を書く
のような。
オートマやメール、デジカメなど、より便利なものはありますが、これらは手間はかかっても独特な味わいや良さがあって、楽しいものです。
では逆に、この世に生まれてからすでに便利なものも、あえて手間をかけさせることで、新たな良さが生まれるのではないでしょうか?
A)マニュアル電子レンジ
通常の電子レンジはボタンを押すだけで食品を温めてくれるが、マニュアル電子レンジでは電磁波の強さや照射位置・範囲を2本のハンドルとペダルで調整する必要がある。念のため電磁波の影響から目を守るため、専用ゴーグルを装着して操縦席に座る。
食材の材質や形状により、電磁波の強さや照射を調整しなければならない。操作を誤ると、一瞬で黒焦げになってしまう。
十分に熱せられたと判断したら、電磁波ハンドルを静かに戻し、安全確認をしてから主電源をOFFしよう。
上手に熱せられた冷凍肉まんの味は格別だ。
B)マニュアル自動改札機
通常の自動改札機はカードをかざしたり、切符を入れることでゲートが開くが、マニュアル自動改札機ではお客さんがゲートに入ると駅員さん二人がやってきて行先を確認し、鉄道の転車台(ターンテーブル)の様に自動改札機の方向を転換するのだ。
切符やカードには行先別の刻印がされており、それを目的地先のルートにはめ込まれた石板に合わせると改札機のゲートが開く仕組みになっている。
自然と電車に乗り遅れないように時間に余裕を持って改札機を通るようになるので、ゆったりとした味わいのある時間を過ごすことができるぞ。
C)マニュアル自動販売機
通常の自動販売機はお金を入れてボタンを押せば選んだ飲み物が出てくるが、マニュアル自動販売機はよりあなた好みの飲み物を手に入れることができる。
お金を入れると飲み物の種類だけでなく、飲み物の濃さ、温度、缶の大きさ、材質、本体のデザインを選ぶことができる。
何がマニュアルかというとその缶だ、素材はアルミ、スチールの他、金、銀、銅、真鍮などを選ぶことができ、付随する炉で金属片から鍛造するのだ。灼熱の暑さの中、トンテンカンと槌を振ってできた缶で飲むジュースは格別だ。
要望があれば自分の名前を刻印することもできる。またご贈答用に化粧箱や桐箱に入れることもできるぞ。
洗濯機は自動でいいと思います。