ビター・インセクト
菅 次郎
/ 2015-06-23
何かひどく不満なことがあったとき、苦虫を噛み潰したような顔になりますね。
近年、天然の雑木林の減少により、噛み潰し用の苦虫の数は減少の一途をたどっています。
ここぞというときに、なかなか苦虫を噛み潰した顔ができないこともしばしばです。
安い外国産のものも出回っていますが、やはり噛み潰したときの苦味の広がり方が全然違うといいます。
今の子供達が大きくなったとき、はたして顔で不満を訴えることができるのでしょうか。
私はそのことを思うたび、眉間にはシワが寄り、口はへの字にギュッと結ばれ、しかめっ面になるのです。