コンコン! 誰か入ってますかー? …返事がない。妙だな、扉を透視できる僕には、中におかっぱの顔色の悪い女の子がいるのが見えるのだが、僕を驚かそうとしているのだろうか…? という話ではありません。
高は車Mk-II
/ 2014-06-06
もうすっかり夏めいて来ました。
夏=怪談 と言っても過言ではないと思います。
私はいわゆる霊感のようなものはないと思っているのですが、
今まで一度だけ不思議なものを見たことがあります。
それは、私が飲食店で働いていた時でした。
昼のランチの時間が終わり、片付けを済ませて
一旦アパートに帰って休憩しようとしていた時のことです。
その店は25席ほどのそれほど大きくない和食店で、
厨房内から見てカウンターの向こうにちょっとした座敷席がありました。
座敷席は南側に面していて、障子窓から昼の光が射し込んでいたのを覚えています。
片付けが終わり、前掛けをとって一息ついて、何気なく座敷の方に目をやりました。
すると、座敷の壁の低い部分が小さく光っているのが見えました。
その光は、豆電球ほどの大きさで、瞬くことはなくずっと光っていました。
蛍光灯やLEDとも違う光で、小さかったですが、太陽や星のような光り方でした。
とてもリアルな光でした。
毎日店の掃除をしていましたから、
座敷にそんな光るものがあるわけがないことは分かっていました。
もちろん店の壁に穴があって、外の光が入っているというわけでもありません。
疲れているのかと思って瞬きをしたり角度を変えて見ても光はありました。
私はしばらくそれを見て
「とくに何も起こりそうにないな。休憩したいし帰ろう」
とアクションアドベンチャーゲーム的な発想で店から出たのでした。
(出る時には光は消えていました)
ひょっとしたら、あと数秒光を見ていたら自分の不思議ゲージが満タンになって
目からビームなどのニューパワーが宿ったかもしれないと後悔しています。